高照度光療法

冬になると日の出が遅くなり、どうもいつもの起床時間に起きづらかったり、昼間もうっすら眠かったりという経験はありませんか。
人体は光を朝浴びて、睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されて、睡眠リズムを保つという構造になっています。しかし冬は日照時間が短く、曇天の日が続くと、睡眠リズムが変動すると言われています。
また、季節性感情障害という冬場に顕著な抑うつ症状がでてくる人もいます。

こうしたことに高照度光療法が以前から注目を浴びています。
この治療には保険適応ではありませんし、朝起きてすぐ光を浴びることがよいので、自宅に機械を備えるのが理想的です。

当クリニックでは、冬場の体調や精神状態にお悩みの方に高照度光療法のブライトライトMEという機器をレンタル(有料)しています。
購入したいという方には取り次ぎもしています。
レンタルにはレンタル料,保証金が必要になります。
また誰でもこれが有効というわけではありませんので,医師と相談の上での使用が望ましいと考えます。
詳しくはクリニックでお尋ねください。
※写真右はメーカーのHPから引用

看護師・非常勤医師の募集

はたけやまクリニックでは一緒に働いてくれる職員を募集しています。
①看護師
デイケア、採血など検査業務、診察補助など
児童青年期の精神科医療に関心をお持ちの方は大歓迎です。
勤務日数、勤務形態は相談にて検討いたします。

②医師
再診を中心とした外来診察業務
女性医師を歓迎します。特に子育て中のかたで、勤務時間を細切れとする必要のある方も相談にのります。
また当院は日本精神神経学会の専門医認定研修施設になっており、当院での勤務は専門医の研修として認められます。

詳しくはご連絡をください。

「心の強さ」ーレジリアンス

「あの人は強い」、「彼女は弱い人だ」など、たびたび私たちは人としての強さ弱さを話題にすることがあります。こうした場合は、押しが強いかどうか、打たれ強いかどうか、忍耐強いかどうか、など多彩な人間の側面を漠然と言っているに過ぎません。また押しの弱い,控えめな人が頑固で自分が一度決めたことは押し通す側面があったり,人間というのはいろいろな面があるため,一概に強さ弱さを論じるのは難しいものです。

さて、精神医学における「心の強さ」とはなんでしょう?「心」自体が実態がありませんから、これもいろいろな面から強さが論じられてきました。以前は,病気になりやすさ、ストレスに対してどう反応するのかなどなど、主に病気の側から見た強さ弱さばかり目がいっていたきらいがあります。
近年では「レジリアンス」という考え方が広く浸透しています。これは、わかりやすく言うと「外からのネガティブな影響で起こったゆがみを跳ね返す力」と言われます。言葉を変えれば「嫌なことが起こっても、そのまま折れないで立ち直る力」とでもいいましょうか。

このレジリアンスを高くする要素は多種多様論じられています。例えば、「いい人間関係」,「自分を大事に思う気持ち」、「自分をポジティブに見てくれる人がいる」、「新しいことに好奇心を持って向かってゆく」、「自分を責めすぎない」、「嫌なことを忘れる力」などがレジリアンスを少しづつ高めるのだと言われています。

とはいえ、病気をしたりすれば長い間に,レジリアンスは徐々に低くなり、傷つきやすくなったり、悲観的になりがちです。こうなってくると、薬だけをあれこれ変えてもすぐに楽になるものではありません。私たちはそうした状態を元に戻りやすく,跳ね返していけるような力を身につけるには、やはり対人関係・社会参加が重要だと考えます。そのため、当クリニックのデイケアでは集団に慣れるためのプログラム、作業をするプログラムなどを用意しています。人と関わること、何かを作ること、参加すること,共に成し遂げることなどを通して,人は強くなれるのだと私たちは考えます。

※ 写真はマンガ「きょうの猫村さん」に興味を示す院長の愛猫・金時